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2008-03-19 16:42 | カテゴリ:レビュー(エッセイ)
風の名前

表現方法を広めようと思って手を出した一冊。
春・夏・秋・冬と、季節ごとに風の名前を分類してくれている。
僕はノートを用意して、「面白い」と思った風の名前を書き写しながら読んでみた。
 
 まず驚いたのが、名前の多さだ。
「春」分類のものだけで、僕が知ってる風にまつわる言葉の語彙をはるかに上回っていた。
以下、僕の知らなかったものをいくつか紹介する。
「吹花擘柳」・・・花をそっと吹き開かせ、また柳の芽を咲き分けるようにそっと吹く春風。すいかはくりゅう。
「薫風」・・・若葉の間を吹き抜けて、初夏の香りを運ぶ南風。くんぷう。
「鷹風」・・・雲を凌ぐほど、天高く勇壮に飛ぶ鷹を秋風が乗せるところからきた。ようふう。
「雪颪」・・・雪を交えて山から吹き降ろす風。ゆきおろし。


 読んでいて気づいたことは、これら「風の名前」が風だけでなく、風の吹く場所そのものを描写していることだ。「光風」は春の白い光の中をそよぐ風だし、「色なき風」は秋の物寂しい場所に吹く冷たい風だ。
 風を感じて名前つけようとした時、それは風というよりその場所・その時間を名付けることになるのかもしれない。その地方にしか存在しない風の名前も沢山出てきた。

 
 その風の持つ情景や匂い、名づけた人の心情に、思いを馳せながら読んだ。
 それぞれの名前が持つイメージにくすぐられて、ふと星野道夫さんのエッセイにあった一節を思い出した。
 「風は、地球上で最も軟らかい『化石』なのだ」 星野さんが何度も引用していた言葉だ。
 そうかもしれない。
 
 もし素敵な「風」と出会ったら、その姿や匂いを感じてみたい。
 その時今日覚えた風の名前を思い出せたら、ちょっと嬉しい。
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