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2007-10-30 23:48 | カテゴリ:レビュー(アニメ)
ジャンル:アニメ・コミック テーマ:アニメ
小説・秒速5センチメートル小説・秒速5センチメートル
(2007/11/14)
新海誠


 新海誠監督のアニメーション作品「秒速5センチメートル」の小説版が、11月14日に発売されます。今回、なんと新海監督ご自身が執筆されているらしく、それだけで新海ファンの私にとって待ち遠しい作品です。
 「小説・秒速5センチメートル」発売に先がけ、今まで見た新海アニメーションと作品の小説版について、何回かに亘って振り返ってみようと思います。

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~雲の向こう 約束の場所~


雲のむこう、約束の場所雲のむこう、約束の場所
(2005/02/17)
吉岡秀隆、萩原聖人 他

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 前作「ほしのこえ」と同じく、本作品のテーマは「心の距離」である。今回、それを「夢」でのつながりを描くことで表現している。
 前半部は中学3年の夏が舞台。憧れの少女だったさゆりとの会話を中心に淡く美しい中学時代を描く。背景も幻想的な夕陽の印象が強い。そのため主人公である3人に暗い影の差す後半部は見ている方もつらくなってくる。本当に中学時代が「夢」であったかのような冷たい現実感が襲ってくる。しかし、やがて3人はそれぞれの場所から中学時代の「約束の場所」に向かって歩き出す。「夢のなか」での確かなつながりだけを信じて・・・その葛藤が見事に表現されている。
 ラストはとても切ない。見終わった後、胸に鋭いナイフを入れられたような痛みと、腫瘍をすっぱり切り取ったような解放感が残る。今までに味わったことのない感動があった。

 新海誠監督の作品はこれまでのアニメーションにはない感動を与えてくれる。これまでのアニメとは感動が全く別種のため、優劣をつけることはできない。しかし、DVDを買ってまで手もとに残したのは、この作品が初めてだ。


雲のむこう、約束の場所雲のむこう、約束の場所
(2005/12/26)
新海 誠、加納 新太 他

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 この小説は原作の追補用として描かれたものだろうが、世に出ている多くのそれらとは明らかにレベルが違う。それほど、文章化することで作品本来の良さを引き出しているのだ。これほど心が震わせて読んだ作品は、久しい。

 それでも、両手を挙げて賛同、感動、というつもりはない。良かった点、残念な点をそれぞれ考えてみた。 
 良い点として、小説全体を三十一才のヒロキが「あの頃」、そして「約束を果たしに向かう三年後」のことを思い出し、書きつづっているというコンセプトで描かれている点だ。映画でのいわゆる「神」の視点ではなく、ヒロキ自身の「僕」の視点で描いたことで、作品が「しっくり」きているのだ。
 ヒロキ自身~夢の中のさゆり~タクヤの日記がテンポよく入れ替わり展開していく「眠りの章」は圧巻だ。また、水野理佳という新しい登場人物を出すことで、ヒロキの葛藤をよりわかりやすく、より深いものにしている。
 残念だった点は、前半部での「塔」の描写が目立っていなかったことだ。なぜ塔にヒロキ達は惹かれるのか?その課程と、塔自体の存在感が前半あまり感じられなかった。
また、序章と夏の章の前半で、誰が観ているのか分からない、不安定な視点があった。(後半は改善されている)
 
 私は原作の映画がとても好きなのだが、この小説を読んだ時の感動は原作のそれと比較してみても大差がない。というより、もしかすると小説版を読んだ時の方が心が震えたかもしれない。
 小説版が原作を上回っているというのでは、決してない。小説化されたことで私はやっと、この「雲のむこう、約束の場所」が、どこに収めるべき作品なのか、を理解することができたと思うからだ。
 まず、映画を見て欲しい。しかしこの小説も原作と同じくらい、読んで欲しいと思う。


関連サイト
遠い声(新海誠監督公式サイト)

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