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2007-10-27 04:40 | カテゴリ:レビュー(児童文学)
ジャンル:小説・文学 テーマ:ブックレビュー
ライオンと魔女 ナルニア国ものがたり(1)ライオンと魔女 ナルニア国ものがたり(1)
(2000/06)
C.S.ルイス、瀬田 貞二 他

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 ルーシーは衣装ダンスを通り抜けることでナルニア国に入ってしまう。「タンスを通り抜けると異世界であった」というのは、それだけでも充分素敵だが、タンス自身しっかり意味を持っているようだ。この古典作品を今更紹介しても仕様がないので、作品の舞台・ナルニア国へと主人公達を繋げる「タンス」について、考えてみる。
 タンスは衣装をしまって置く所。着られなかった衣服をしまっておく場所だ。私達が着ている「衣服」――大げさに言えば私達が選択した生き方や振る舞いは、「タンス」の中に抑圧された違う「衣服」や、着られなかった別の可能性の上にあるものだ。衣装ダンスは、私達の「生きられなかった可能性」が集まって造られた無意識界を意味している、といえる。
 もしかしたら私達が子供から大人に成長していく課程で脱いでしまった「衣服」達、その中にも可能性はあったのかもしれない。ナルニア国のような世界が半ズボンの中に存在していた、と考えると正直私は「惜しいことしたなぁ」と思う。冬も半ズボンを履いていた頃の自分に、戻りたくなってくる。あの頃、私の前にも「ナルニア国」のような世界に繋がる、素敵な可能性はあったんじゃないのか――

 ――なんて馬鹿馬鹿しいことを空想しながら、「ナルニア国物語」を再読する。すると、ページをめくり返すナルニアの世界は、全く色褪せていないことに気がつく。ブラックコーヒーを飲む今になっても、本の中で時間が止まったように半ズボン少年の心に戻って読むことができる。そうだった!物語の中には、いつでも戻れる時間や世界が、待っているのだ。読み終えると、そんなありふれた有り難さが、初めて感じた時のように湧き上がってきた。

 去年公開された「ライオンと魔女」、そして来年公開の「カスピアン王子の角笛」と、次々と映画化される「ナルニア国物語」 これをきっかけにまた多くの子供達がこの作品を手に取り、タンスの中の異世界に思いを馳せるのだろう。そうやってまた一人、また一人とこの物語の虜が増えていくのだと思うと、何故だか嬉しくなってくる。
 そして昔「ルーシー」だった方々にも。本棚で何年埃をかぶっていても、開けばたちまち幼い冒険者に戻れる確かな魅力があることを再確認して欲しい。何度も感じて欲しい。
 ファンタジーの古典「ナルニア国物語」
 世代をつなぐ衣装ダンスを、通り抜けてみよう。

関連サイト
ナルニア国物語~第1章・ライオンと魔女~映画公式サイト

ナルニア国物語~第2章・カスピアン王子の角笛~映画公式サイト

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