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2010-03-01 01:28 | カテゴリ:月間報告
【2010年2月の読書報告】
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3663ページ
一週間の読書ペース:3.0冊
一週間3冊ペースを達成したのでブログタイトルを元に戻します。


1月末に試験、2月初旬に研究発表を行い、中旬に卒業論文を提出。一昨日、卒業が確定しました。
私より両親がよっぽど喜んでいました。心配かけてばかりです。でも、卒業できそうで本当に良かった…!
まだ卒論を投稿論文用に直す作業が残っているんですが…それは、うん、まぁ。


それにしても卒業旅行なんて行く暇もお金もほとんどありません。寂しいですorz
でも休止状態だった様々な活動を再開しています。それらに全力で打ち込もうと思います。
それができた時、何よりも充実できると思うんだ。頑張ろう!



ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)※おススメ!
人はそれぞれどこかが不安定で、愚かだけど、だからこそ愛おしいんだと作者は想っているんでしょうか。私もそう想います。今"花園 "を持つ人にも、もう失ってしまった人にも、横を歩く誰かがいてほしいな、と思います。素敵な作品をありがとう。
読了日:02月06日 著者:紅玉 いづき


小笠原 緑の島の進化論
小笠原という特異的な環境化で、同族他種とどのような形態的な違いがあるか、美麗な写真と一緒に説明してくれる。小笠原諸島の生物学入門書。
読了日:02月09日 著者:青山 潤三


叱らずにひとを育てる合唱指導―福井ソアーベ児童合唱団の子どもたち 続報
歌は技術ではなく「魂」 福井ソアーベ児童合唱団の活動を通して、著者の「叱らない」信念と、子ども達との喜び合いが、まっすぐに伝わってくる。ハウツー本ではないが、教育者や合唱指導者は一読の価値あり。
読了日:02月13日 著者:坪口 純朗


アンの愛情―赤毛のアン・シリーズ〈3〉 (新潮文庫)※おススメ!
アヴォンリー時代の友との永遠の別れ、ギルバートとの恋の行方、作家としての第一歩と、全章目が離せません。
アン、プリシラ、ステラ、フィルの「パティの家」での共同生活には特に憧れます。(なんといっても猫が3匹もいるのですから) この4人の共同生活は、後々まで多くの少女文学作品の中でモチーフにされていることからも、「アンの愛情」がどれだけ影響を与え、愛され続けている作品かを伺わせます。必見の第3巻。
読了日:02月16日 著者:ルーシー・モード モンゴメリ


1Q84 BOOK 1
天吾と青豆二人の主人公の「普通じゃない」立場から、新興宗教さきがけの謎と暗躍に迫っていく物語。並行した物語を進ませる非凡な筆力、比喩の引き出しの多さ、知識ではなく感得してきた多くの経験論があってこそ描ける作品なのだろう、フィクション性を感じさせながらも緊張感を途切れさせない。共通の過去があるにもかかわらず住んでいる『世界』自体が違う両者に、今後どのような結末が待っているのか。まだ展開を追うことしかできていない。作者のよくいう「虚構の中に隠された真実」を掴み取れるよう、2巻を読み進めてみたい。
読了日:02月21日 著者:村上 春樹


えほんのせかい こどものせかい※おススメ!
「言葉」は物語の世界へのパスポートであるが、小さい子はパスポートを持っていないために、自分から扉を開くことができない。「読み聞かせ」とは、大人が、内側から子どもを招き入れてあげること、と著者は語る。「考える前に感じることが大切」「絵本の評価には“3つの足”を用いる」など、ストーリーテリングの現場で子ども達と接してきた著者ならではの経験論・方法論が、丁寧に解説されている。絵本の読み聞かせを始めたい時、まず手に取ってみてほしい良書だ。
読了日:02月22日 著者:松岡 享子


使いみちのない風景 (中公文庫)
旅することの意味を考え、旅のもたらす風景――記憶の中の一枚を探っていく村上春樹さんのエッセイ。空間の広がりを生きたまま標本にしたような、しかし静かに記憶の中を流れていくような村越功一さんの写真。新しい風景を探しにいく時、何度も読み返したい。
読了日:02月24日 著者:村上 春樹,稲越 功一


アンの友達―赤毛のアン・シリーズ〈4〉 (新潮文庫)
「Chronicles of Avonlea」の原題にふさわしく、この作品の主人公はアヴォンリーの住人達。アン・シャーリーが出てこなくても、アヴォンリーはいつも一筋縄ではいかない人間や問題でひしめきあっています。心に染みる話から、思わず口元が緩む話、なんとももどかしい(けれど共感してしまう)話まで。プリンス・エドワード島の架空の村アヴォンリーの息遣いが聞こえてくる、アン・ブックス第4巻。 私のお気に入りはロイド老淑女の話でしたが、皆様はどのお話が気に入ったのでしょうか、気になるところです(笑)
読了日:02月25日 著者:ルーシー・モード モンゴメリ


1Q84 BOOK 2
青豆と天吾は「さきがけ」に、それぞれの立場で近づいていく。青豆は教祖である男と対面し、天吾はふかえりと再会することで、「1Q84年」という世界について知っていく。自身の運命選択を迫られる青豆、自身に何らかの変化を感じる天吾、交互に展開する両者のエピソードは、過去の記憶と感覚を丁寧に探りつむぎ合わせ「1Q84年」を導き出していく工程では共通しているが立場は相反しており、その魅せ方が面白い。謎と脅威が錯綜する第2巻だが、自分を見つめ、互いを想い合う両者のエピソードは、力強い共感と興奮を与えてくれる。
読了日:02月27日 著者:村上 春樹


ふしぎなオルガン (岩波少年文庫 (1002))
リヒャルト・レアンダー(本名:リヒャルト・フォン・フォルクマン)の童話集。近年素話として人気の高い「ふしぎなオルガン」他、キリスト教色の強い童話が多数収録されているため、読者によって好みが大きく分かれると思う。良くも悪くも俗物的な展開やテーマはない。静かに響いてくる読後感は素晴らしく、物語の品質が非常に高い。ただ、これは子どもが好む話というより「子どもに読ませたいと親が好む」お話である場合が多い気がした。
読了日:02月28日 著者:レアンダー


アニメーション学入門 (平凡社新書)
アニメーションを単なる映像表現・技術として捉えるのではなく、ある学術体系とみなし総論した研究書…の入門書的作品。アニメーションの定義、歴史、分類に始まり、日本と海外のトップクリエーターとその功績を幅広く、分かりやすく、客観的に、紹介してくれる。馴染み深い日本のアニメも、読後見方が変わったものも多い。私は日本・アメリカのセル・CGアニメに目が行きがちなので、この本に紹介されている別の表現方法、別の国の作品にも目を向けてみたい。
読了日:02月28日 著者:津堅 信之


荒野の呼び声 (岩波文庫)
野生の持つ純粋な暴力性――潜在していたその力が少しずつ開花していく描写は圧巻。同著「白い牙」が信頼と友情を得て大団円となるのに対し、「荒野の呼び声」では遠い記憶の中にある凶暴性を完全に開花させて、物語は結実する。極限の精神を深く、冷静に捉えている。
読了日:02月28日 著者:ジャック・ロンドン
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