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2008-05-16 19:33 | カテゴリ:レビュー(語学)
ジャンル:本・雑誌 テーマ:**本の紹介**
「時速1000字で書く技術」
 著:後藤 禎典
時速1000字で書く技術

 「1000字の文章を一時間で仕上げる」ためのハウツー本。1000字は改行等を含めると、大体Word一枚の分量だ。仕事で企画書や報告書を作成する際、Word一枚と指定され、短時間で仕上げなければならない場面が多々あるらしい。そのため、この本は「分かりやすく」「正確な」文章を、一時間でWord一枚書けるようになることを目的に作られている。
 この本で面白いのは、ページの約半分を使って「書き始める前」の用意とプロセスについて説いているところだ。
 書こうとして、はたと手が止まってしまう。そういった経験は誰しもあるだろう。それは決して書くべきことがないのではなく、考える時間が少ないこと、まとめる力が足りないこと・・・そもそも思考する力が絶対的に欠けていること・・・それなのに無理やり書き出そうとしてしまうところに問題があるのだと指摘している。
 だからこそ、書くために重要なのは「問いを立てる」こと。そして「メモを取ること」だと、作者は述べる。

 「書く」とは、ただ頭の中にあるものを徒然と出す行為ではない。何について書くのか、どんな風に書くのか、誰に書くのかetc・・・など、そこには必ず方向性がある。自分の文章がどんなベクトルを持つのか。そのことを理解し、メモを書き出しては篩(ふる)いを繰り返すことで、整理し、選び出すことで、美しい文章は出来上がる。
 書いてあることは、とても基本的なことだ。でも、それこそ一番大切なことであり、多くの人がめんどくさがり、置いてきてしまった作業だったりする。読み終わったら巻末に載っている「実況中継」を読みながら、実際に「時速1000字」を取り組んでみよう。
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2008-05-11 15:26 | カテゴリ:レビュー(語学)
ジャンル:小説・文学 テーマ:読書感想文
ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力 (Native speaker series)ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力 (Native speaker series)
(2005/11/17)
大西 泰斗、ポール・マクベイ 他

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 表題にある通り、ネイティブ(自然な)英語感覚を養うための文法書。作者は英語の基本は「並べる」ことであり、すべてが前→後、後→前への修飾関係にあると述べている。高校で学習するような第1~5構文分けや不定詞・関係代名詞などの単元分けをせず、すべての構文を「並べ方」のみで説明する。章分けしてあるものの内容は一貫しており、例文を訳し解説を読むごとにネイティブの感覚に近づいていくような実感が沸く。また、動詞の変形(過去・現在形等)が時間軸だけに止まらず、表現や印象、敬語法や仮定法に影響していることを説いた後章を読むと、英文に奥行きが広がる。行間を読むコツのようなものが、読んでいくうちに感得できる。

 受験や試験を意識しないで手に取った、生まれて初めての英文法書(笑)
 読後の充実感はたまらなかった。お勧め。
2007-10-18 01:57 | カテゴリ:レビュー(語学)
ジャンル:本・雑誌 テーマ:**本の紹介**
日本語練習帳 (岩波新書)日本語練習帳 (岩波新書)
(1999/01)
大野 晋

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 著者は国語学者、大野晋さん。
 単語、文法、語用法、読解などを5つに項目立てし、問題を解き、解説による答え合わせを行いながら読み勧めていく作品。傍らに筆記用具とノートは必須だ。
【1章】「思う」と「考える」の違いから展開される第一章。言葉の微妙なニュアンスを問う。意味はほぼ同様でありながらも用法の大きく異なる漢字について語源を辿ることでその違いを解き明かす。単語を解剖する方法と、単語への感受性を鋭くする習慣を身につける。
【2章】主述の関係をパターンに分け、「読みやすい文章」と「読みにくい文章」の違いを問う。日本語の基本は主述を結ぶ「は」と「が」にある、と言い切る著者の文法論が光る。
【3章】うっかり書いてしまいがちの、「のである」口調と「~が」の連続した文章。読む側に与える印象と読みやすさを考えながら、問題点を抽出、添削する。
【4章】1~3章までの内容を用いて文章の「縮約」に臨む。還元、読解、創作能力を総動員して行う「縮約」によって、文章の骨格を見出し日本語の体系を実感する。この作品の醍醐味といえる章。
【5章】最後に、敬語の用法を尊敬、謙譲、丁寧語それぞれのルーツを辿り理解する。

 各章の内容は上記のようなものだ。巻末には問題の配点表があり、自分の得点から現状の日本語への理解力が振り返ることができるようになっている。偉そうに色々と書いてしまったが、私の自己採点は250点中160点。(ちょっと甘くつけたのに・・・)まだまだ理解不足だと実感させられる。
 テストは悔しい思いをしたが、読み物としてもこの作品は面白い。著者は読者の文章技術向上のために本作を書かれているが、表面的な技術習得などは全く目的としていない。問題と向き合い、考え、答えを出す過程を通して、日本語の持つ奥深さと味わいを実感して欲しいと思っているのだろう。読み勧めるうちに、言葉に対し感覚が研ぎ澄まされていく実感と楽しさを覚えた。また、有名な学者や作家であっても歯に衣着せずにズバリと切る著者の言葉は、力強さと確かさを持ち、新鮮であり刺激的であった。
 大きな概念や現象を捉える時、そして発信する時、自身を形作る言葉の本質を掘り下げた人とそうでない人では言葉の重みが違う。著者は志賀直哉をズバリと切った。志賀作品をほとんど読んだことのない私にはそこに何の判断も下せないが、それをするだけの言葉の掘り下げと向き合いが、著者はできていることは頷ける。そしてそれは実際に何度も自問し、書き出してみないと習得できないものなのだろう。
 著者がなぜ練習帳という形式をとったのか。最後に作中から一文引用する。

 極意というのは実は簡単なものです。その言葉だけを見るとそれは簡単です。しかし、その言葉が指す事実がいかに広く深いかを、実際を通して感得できるに至ってようやく、極意書の文章の意味が分かるようになったといえるでしょう。

関連サイト
ことばをめぐるひとりごと


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2007-10-16 02:25 | カテゴリ:レビュー(語学)
ジャンル:本・雑誌 テーマ:読書に役立つ情報
伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)
(2001/11)
山田 ズーニー

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 文章を相手に向けて発信する際、様々な問題に直面する。
 伝えたい、と思っている内容をどうすれば自分の心のままに伝えることができるのか。思い描く結果に辿り着くことができるのか。
 著書・山田ズーニーさんはそれら要望に、丁寧にかつ実践的な方法を提示している。

「伝わる文章」「揺さぶる文章」
 それにはまず書く側の「自分」の心にあるものをしっかり言語化し、自身に説明できるようにする。その際、論理的な段階づけを行うことで、文章の外観を客観的に判断する術を紹介している。
 その上で文章を受け取る「相手」の視点を考えて、推敲してみる。より客観的に、というよりは相手の受け取り方や視野を自分の主観に重ねる、といった感じ。二重眼鏡で、それでも歪んで見えないか、と立ち止まる思考を鍛える。

 「自分」をいかに純粋な形で言語化して、それを相手にうまく伝えられるか。
 これは文章に限ったことではなく、言葉を使用するすべての状況で求められることであり、身につけたい術である。

 著者はこう述べている。
 つまり、自分に忠実でありつつ、かつ人に関わることを目指す。(中略)自分の正直な姿を表すところは、自分の中ではないからだ。自分の中ではない。紙の上でも、パソコンの上でもない。『相手の中』だ。
ここに大きな壁が立ちはだかってくる。

 私達は日常、言葉をなにげなく使っているのだが、果たしてうまく使えているのだろうか。
 著者は言葉を「不自由な道具」と表現するが、まさにその通りだ。ここまで論理的で明快な、「伝達術」の本を読んでも、いや読んだからこそ、改めて言葉や文章の難しさや奥深さに唸ってしまう。
 自分の使っている言葉を、再度見直す上でも価値のある本だと思う。お薦め。

関連サイト
おとなの小論文教室。


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